ひょうたん会議

「楽しもう、ちょっとマジメな話。」をモットーに、“重要だけど緊急じゃないこと”をテーマにした飲み会スタイルの少人数制ゆるゆるセッション。

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Notes: 一流交渉官のファシリテーション技術のここがすごかった byかと

はじめての方へ→ ひょうたん会議とは?

ファシリーションについてその知見と考察を深めようと学びも進めています。ひょうたん会議を始めたわたしたちも進みながら学びを深めて体系化していく。このプロセスにも面白さがあります。

 
そもそもファシリテーターの役割についてまとめられたものはないかな、と調べてみると以下にあたりました。(ファシリテーション協会、があることに驚きつつ。。)
 
ファリテーターの2つの役割

ファシリテーターは、チーム活動の二つのプロセスに関わっていきます。一つは、段取り、進行、プログラムといった、活動の目的を達成するための外面的なプロセスです。もう一つは、メンバー一人ひとりの頭や心の中にある内面的なプロセスです。具体的には、考え方や筋道などの思考的なプロセスや、感情の動きやメンバー同士の関係性などの心理的なプロセスです。

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つまり、要は議事の「運営」に関わるパートと、議論の「深化」に関わるパートです。ひょうたん会議においてはこの後者である深化について考察を深めるべきだと考えています。なぜなら前者の場合、会議やミーティングでの運営は現実的には既に決まっていたり、自身よりも上位者の意思によって計画/修正されたりすることが多いにあると想定されるからです。引用内でも触れられているように、「外面的なプロセス」を扱うということは翻せば外的要因によって左右されやすいとも言えるのではないでしょうか。
 
 「深化」のプロをみた
あるときファシリテーションを含むコミュニケーションについて知見を得ようとインターネットをふらふらしていたところ、とある人物のファシリテーション術に目を奪われました。
それが紛争地域の調停を生業にされている島田久仁彦さんです。百聞は一見にしかずと言いますから興味が湧いた方はぜひその切れ味を様々なソースにあたってご覧になられることをお勧めします。
 
今回とあるパネルディスカッションでファシリテーターを任された島田さん。ファシリテーティングでの見どころは以下です。(内容自体も面白いです)
 
1 参加者の口から語ってもらう
冒頭のセッションスタート部分でいきなり参加者に問いかけます。会に参加している理由と期待していること。これによってニーズの大まかな方向性を自身やパネラーが理解するだけでなく、実は聴衆のある程度の期待も集約しています。これによって腹オチのしやすさを高め聴衆の期待値をコントロールすることに一役かっています。
 
2 参加者から出た言葉を使って内容をリンクさせていく
会の中盤では、パネラーから出たコメントやストーリーを上手に先の参加者の言葉と重ね合わせます。聴衆の理解度を助ける行為はときに無駄が発生しやすいですが、あくまで簡潔になぞらえることによって、聴衆の理解度を背中からサポートしているようでむしろ良く働いていたようでした。
 
3 参加者へ再度問いかけることによって自分ゴト化の手助けをする
会も終盤に差し掛かると、これまでのパネラーの意見を引き出す役目から一転、また参加者へと語りかけます。このとき「質疑応答まであとxx分程度でしょう。」としたうえで参加者から出た言葉とパネラーからの発言をリンクさせて、「このあたりのことを想定しながら質疑の際に生かしてほしいと思います」と自然と頭を誘導しています。
 
ひとつひとつはとても細やかな手法なのですが、他のソースにあたって島田さんという人物がどのような人で普段どんなことに意識を向けて仕事をされているかが理解できるとなるほど腹オチすることが多かったです。
 
さて、引き続き議論の深化について学びを深めていきます!
 
その動画がこちら。(長いですので風呂でも浸かりながら時間のあるときにどうぞ) 
 
 

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*1:FAJ 日本ファシリテーション協会より