ひょうたん会議

「楽しもう、ちょっとマジメな話。」をモットーに、“重要だけど緊急じゃないこと”をテーマにした飲み会スタイルの少人数制ゆるゆるセッション。

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Report: 連続ひょうたん会議 vol.11-13 パラレルワークを考える

はじめての方へ→ ひょうたん会議とは?

ひょうたん会議vol.11-13は「連続ひょうたん会議」と名前をつけてひとつのテーマの元に3人のメンターを迎えて少人数のセッションを行いました。

 
 場所はこちらでした。
 
今回のテーマは「パラレルワークを考える」です。
パラレルワーク、パラレルキャリア、というと一般的には副業というイメージに直結しやすいと思います。
 
たしかにそんな意味合いもあります。
ところがそれだけでは、現在われわれ世代が活動していることの断片しか捉えられていないような、そんな物足りなさを感じてしまうのです。
 
今回メンターに呼んだ3名はそれぞれ本業で企業勤めをしつつ、本業以外のことにも時間や情熱をかけている人に来てもらいました。
 
ひとりは女性支援、ひとりは地方創生、そしてこのひょうたん会議を実施しているかとです。
 
今回のメンターに共通しているのは「それぞれの活動のいずれにおいても収入を得ていない」ということ。
 
 
副業で成功している人の話もきっと面白い。けれどそれはなんだか自分とは遠い存在の話のよう。お金はたしかにとても大切な存在。だけどお金以外のことに目を向けることによって本質的な何かに近づけるのではないか?
そんな思いで、今はパラレルワークでお金を稼いでいるわけでもないのに、本業以外にも時間や情熱を割いていることがある、その原動力や目指すその先には何があるのだろう―。

こうして3回の連続ひょうたん会議は開催されました。
 
早速以下各回の振り返りです。
 
ひょうたん会議 vol.11 「女性支援の活動から」
▼メンタープロフィール
鵜木  彩(うのき あや)
本業は外資系メーカーを経てベンチャー企業へ転身、
女性の新しいライフスタイルをデザインするコミュニティ『TODAY』を主宰。 

 

nipponmkt.net

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はい。告知のときにはあえて知らせませんでしたが美人マーケターにも取り上げられたことのあるとっても活動的で(美人で)自身の思いにまっすぐで(美人で)そして行動力のある(美人な)方です。

 

 

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楽しいことやり尽くして、生産的な遊びがしたいとおもったんだよね

 

そんな風に口火を切ってくれました。

 

そのときはふうーん、そんなものかと流したけれど、かみ締めればかみ締めるほど「なるほど確かにそうかもしれないな」と思わせる一言です。

 

この会のトピックではこんなことが話されました。

 

本業以外の時間と本業以外に傾ける情熱、というものがあるとする。それらは自分個人の趣味かもしれない。人によっては映画が好きだし、本を読み耽るのが好きな人もいる。人と会って話して飲むことに情熱を感じる人もいれば寝て過ごすことでバランスを取る人もいる。

人によってはそれらが対外的で、社会との接点や社会への価値提供であったりする。ときにそれは周囲の目に晒されることから「意識高い系」だなんて揶揄して呼ばれたりもする。

このとき、パラレルとは「物理的な時間配分」と「精神的な熱量配分」のトータルバランスのことで、ワークとは「社会との接点・社会への提供価値」と捉えることができるのではないか。

よって女性支援の活動は対社会への価値提供という意味においてパラレルワークであり、自身の内的発散はパラレルワークとは呼ばない、という見方ができるのではないか。

 
善し悪しの話ではなく、違いを明確にするための視点。
 
パラレルワークとは、内的な発散ではなく、外的な価値提供。
 
 
自身の人生において費やす時間・情熱の全体を
1)個人的・内的な趣味や余暇
2)社会的・外的な活動や取組

に分けて考えたときに、それぞれどれだけのウェイトを占めるか。
その配分によって違いが生まれるのではないか。

このとき、この会のメンターは2に比重があり、「これといった趣味がないんだよねぇ」と言っていたのも印象的でした。
 
パラレルワークとはなんぞや?について考えが深まった第一夜。
 
 
 
ひょうたん会議vol.12 「建築からのコミュニティデザイン」
▼メンタープロフィール
小堀 祥仁(こぼり よしひと)
本業は大手建設会社の一級建築士有資格者。本業以外では、学生時のゼミ仲間と、建築×デザインで地方活性のコミュニティデザインを手掛ける活動に取り組む。
 
・・ではその内的発散ではなく外的価値提供であるパラレルワークは、自身にとってどんないいことがあるのか、本業とどのようなすみわけをしているのか。

vol.12の会ではメンターがプレゼン資料にまとめて準備してきてくれました。
 
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本業をRICE WORKとするならば、本業以外の活動はLIFE WORKと呼べる。

 

こんな切り出しで始めてくれたメンター。 

平日は大手建設会社でプロジェクトマネジャーとして働き、本業以外では島根県を中心とした地方へ赴き、ある家族の依頼を受けています。

具体的にはある家族の両親をオーナーとして、3人の子供たちの遊び場、そして地元のひとたちも楽しめる「空間」づくりを設計から構想、施工そしてその後の運用まで計画を立てて携っています。

 

 

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オモイをカタチに変えていくことが仕事です。

 

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オモイを「建築」というアプローチからカタチに変えていく。

 

 

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コトの大小は本業と本業以外で異なるけれど、根底にあるオモイはいずれも同じ。

 

  

はたから見ると「パラレルワーク」だけど、本人は「パラレってる」自覚はなかったといいます。 
 
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本業で都会を対象に大きな規模のカタチをつくりだし、本業以外で田舎を対象に小さな規模のカタチをつくりだす。
その中軸には、都会でも田舎でもない地元の原風景があったのでした。
そんな都会と田舎、そして将来の時間軸とともにいったりきたりしながら人生の設計図が描かれている。その時間軸と都心部⇔田舎の行き来がまるで心電図のように、生き生きとした波線で表現されるのでした。
その鼓動が、はたから見たら時に「パラレル」に映るのかもしれません。
 
パラレルワークはパラレルのようで一本の太い幹の様でもある
 
そんなパラレルし合うそれぞれの関係性について考えが深まった二夜。

 

  

ひょうたん会議vol.13 「本業以外で軸となる自分を持つ」
▼メンタープロフィール
加藤 淳(かとう じゅん)
本業は外資系メーカー勤務。
重要だけど緊急でないことを語り合う飲み会、ひょうたん会議を主宰。
 
・・パラレルワークは内的発散ではなく、外的価値提供である。
そしてパラレルワークはパラレルのようで一本の太い幹の様でもある。
そんなことを話した連続ひょうたん会議。
 
最後はひょうたん会議を主宰しているかとがメンターです。
 

 

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本業以外には、大学の卒業生組織、大学のゼミ、サークル、ひょうたん会議にかかわっています。
 
 そこですかさずファシリテーターが一言。
なんでそんなにやってるんですか?
 
そんなシンプルな質問で始まった最後の日。
そうです、最後はモチベーションの源泉について話しました。


学生時代にゼミで組織行動論を学んでいた参加者のひとりが、経営学(ビジネス環境下)におけるモチベーション(動機付け)理論と人間の欲求理論を紹介してくれました。
それによるとより高次の欲求を満たそうとしているようにみえる、とのこと。
 
 
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うぅん、それでも昨日のメンター(第二夜)のように何かひとつの目標や具体的な目指す先があってつながっているわけではないんだよねぇ。
 
目指す先に何かがあるわけではない・・
具体的に何かあるわけではない・・

そんなメンターが辿り着いた答えは、
 

 

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今はまだそれぞれの先にある明確なものはないけど、いつか自分事として社会課題に出会ったときに発揮できる力や人を巻き込む経験、勝負する気概を持てるようになりたい。

 

というものでした。


その出会いは、自ら向かっていくものもあれば、ある日突然降って湧くものかもしれません。
 
 
パラレルワークは目指す先からの逆算だけでなく、来たる未来への備え。
 
そんなパラレルワークのあり方に触れた最終夜でした。
 
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新たな試みとして実施した連続ひょうたん会議。
ひとつのテーマに3人別々のメンターを呼んで実施しましたが、それぞれの会の参加者もそれぞれ置かれている立場や状況も異なりました。
すでに本業以外の活動に従事している人。これから本業を探す就活生。本業が楽しくてしょうがない人。今の本業に疑問を感じて新たな挑戦をしようとしている人。
その多様性がより、会それぞれで話される内容を濃くしたのでした。

同じテーマで、メンターが同じだったとしても、会に参加してくれるプロテジェのみなさんの多様性があるからこそ、それぞれ異なる議論が起こることを改めて実感しました。


パラレルワークとは何か
本業以外に取り組む背景やいく先には何があるのか
 
いつか重要で緊急な出来事に出会ったときに、今回話されたことのエッセンスが気づきとして思い出されたり、背中を押してくれるヒントになったら幸いです。
 
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「楽しもう、ちょっとマジメな話」

 

重要度は高いけれど、緊急度が低くてつい後回しにしてしまう、誰もが抱える問題。

 

ひとりの教え手がいて進行する学びのスタイルではなく、教えを受けたい(課題を抱えた)参加者による双方向な学習機会を提供します。

 

その間を取り持つのが我々ファシリテーター。論理的な思考を目指しながら進行と質問を通じてメンターそしてプロテジェの両者の間に立ち、「情報収集・整理/ 堀り下げ/ 原点回帰」をしながら進めていきます。

 

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